
2.GulpでSassをコンパイルする ー フロントエンドエンジニアのための「Sass」講座
Sassはそのままではブラウザから読み込まれないので、コンパイルしてCSSに変換する必要があります。
ここでは、Gulpというタスクランナーを使って、SassをコンパイルしてCSSにする方法を解説します。
Node.jsのインストール
GulpはNode.js上で動作するため、Node.jsをインストールする必要があります。
Node.jsをインストールする方法には、大きく分けて二つの方法があります。
インストーラーからインストールする
一つ目は、インストーラーを使ってインストールする方法です。
公式サイトから、最新版のインストーラーをダウンロードしてきて、実行するだけですので、とても簡単にできます。
nodebrewでバージョン管理をする (mac環境のみ)
インストーラーを使う方法は簡単ですが、バージョン管理がしにくいため、Node.jsのバージョンが上がったり、開発チーム内でバージョンを揃えたりしたい場合には不向きです。
このような場合には、Node.jsのバージョン管理システムである、nodebrewを使ってインストールしましょう。
こちらのサイトのREADMEに沿ってインストールしていきます。
黒い画面に慣れていなくても、基本的に順番にコマンドを打っていけば大丈夫ですので、頑張りましょう。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 |
$ curl -L git.io/nodebrew | perl - setup ... Installed nodebrew in $HOME/.nodebrew ======================================== Export a path to nodebrew: export PATH=$HOME/.nodebrew/current/bin:$PATH ======================================== |
curlコマンドでnodebrew本体をインストールしたら、PATHを通します。
.bash_profileに下記を書き込んで保存します。
1 |
export PATH=$HOME/.nodebrew/current/bin:$PATH |
次に、下のコマンドで利用できるNode.jsのバージョンを確認します。
1 |
$ nodebrew ls-remote |
コマンドを打つと、使えるNode.jsの一覧が表示されますので、その中に最新版のバージョンがあることを確認します。
2018年2月15日現在では、安定版の最新がv8.9.4ですので、v8.9.4を下のコマンドでインストールします。
1 2 3 |
$ nodebrew install-binary v8.9.4 ######################################################################## 100.0% Installed successfully |
「Installed successfully」と表示されたら、Node.jsのインストールは成功です。
次のコマンドで、インストールされたNode.jsのバージョンを確認します。
1 2 3 4 |
$ nodebrew ls v8.9.4 current: none |
「current」は現在使用しているNode.jsのバージョンを表します。
まだ、インストールしただけで、使うバージョンを指定していないので、「none」となっています。
次のコマンドで、使うバージョンを設定します。
使用するバージョンを変更したい場合も、次のコマンドを使用します。
1 |
$ nodebrew use v8.9.4 |
Node.jsのバージョンを確認します。
1 2 |
$ node -v v8.9.4 |
設定したバージョンが表示されれば、完了です。
Gulpのインストール
Gulpをインストールします。
GulpはNode.jsのパッケージ管理システムである、npmを使ってインストールします。
Gulpは「gulp-cli」と「gulp」の二つのパッケージをインストールする必要があります。
「gulp-cli」はPCで共通の環境にインストールするため、「–global」オプションをつけてインストールします。
1 |
$ npm install --global gulp-cli |
次に、「gulp」は作業ディレクトリ配下のローカルにインストールします。
npmで初めてローカルにインストールする場合には、npmのバッケージを管理するファイルを作成するために、次のコマンドを実行します。
1 |
$ npm init |
対話形式でファイルが作成されるので、順番に項目を入力していきます。
特に設定が必要なければ、デフォルトのままで、Enterだけ押していけば大丈夫です。
最終的に「package.json」という、JSONファイルが作成されて、ここにインストールしたパッケージの種類とバージョンが記録されます。
それでは、次のコマンドで「gulp」をインストールします。
「–save-dev」オプションは、package.jsonに開発用のパッケージとして、情報を記録するオプションです。
1 |
$ npm install --save-dev gulp |
以上で、gulpのインストールは完了です。
gulp-sassのインストール
GulpでSassをコンパイルするためのパッケージ、「gulp-sass」をインストールします。
インストール方法は「gulp」を同じです。
1 |
$ npm install --save-dev gulp-sass |
Gulpタスクの作成と実行
Sassをコンパイルするための、Gulpタスクを作成します。
Gulpのタスクは、「gulpfile.js」というファイルに、javascriptで記述します。
gulpfile.jsの作成
Sassをビルドするための、最低限のタスクは下記の通りです。
「sass」と「watch」というタスクを定義しています。
「sass」は、「/_src/sass/」ディレクトリ配下の「.scss」という拡張子のファイルをコンパイルして、「css」というディレクトリに、CSSファイルを生成します。
「watch」は、「scss」ファイルを監視して、ファイルに更新があれば自動的に「sass」タスクを実行して、Sassをコンパイルします。
そして、デフォルトタスクに「watch」を指定しています。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 |
'use strict' var gulp = require('gulp'); var sass = require('gulp-sass'); gulp.task('sass', function(){ gulp.src('./_src/sass/**/*.scss') .pipe(sass({outputStyle: 'expanded'})) .pipe(gulp.dest('./css')); }); gulp.task('watch', function(){ gulp.watch('./_src/sass/**/*.scss', ['sass']); }) gulp.task('default',['watch']); |
Gulpタスクの実行
Gulpタスクを実行するには、gulpfile.jsのあるディレクトリに移動して、下記のコマンドを実行します。
1 |
$ gulp |
これで、Gulpのデフォルトタスクが実行されます。
上記のgulpfile.jsでは、「watch」がデフォルトタスクでしたので、「watch」が実行されます。
「sass」タスクを実行したい場合は、次のようにします。
1 |
$ gulp sass |
開発中は、「watch」タスクを実行しておくことで、SCSSファイルを保存するたびに、Sassがコンパイルされ、CSSファイルが生成されるようになります。
【動画講座】 フロントエンドエンジニアのための「Sass」講座 ~基礎から実践まで~

HTML5とCSS3の基本的な知識があれば、Sassの知識はゼロからでも大丈夫!Udemyの動画講座なら、約5時間の動画でWeb開発の現場で使える技術を身につけることができます!
このブログから申し込むと定価1,2000円のところ、
90%OFFの1,200円で受講できるクーポンをプレゼント!